【TAB】スペースシャトル・ララバイ ギター解説

上級者向け

今回は、UNISON SQUARE GARDENのスペースシャトル・ララバイのギター演奏・ポイントを解説します。曲の流れに沿って、一緒に練習していきましょう。

※スマートフォンの方は横向きにすると非常に見やすくなります。

曲の基本情報

曲の練習を始める前に、基本情報をおさらいしましょう。

  • BPM: 190
  • Key: D#m
  • Capo: なし
  • 難易度: 上級者向け
  • 収録アルバム: Ninth Peel (9th Album)

【本編】スペースシャトル・ララバイ ギター解説

当サイトでは、著作権の都合上TABを直接掲載することができないため、スコア販売サイトPiascoreにてTABを販売する形でご提供しています。

各パートごとにTABのどこを参照すればよいか記載しておりますので、本ページとTABを突き合わせながらご覧ください。(小節左上の数字を記載しています。)

※なお、著作権について詳しくはこちらをご参照ください。

イントロ

前半

イントロの冒頭はアルペジオです。セブンスコードが中心の進行です。

曲全体を通して非常にテンポが速いので、コードチェンジのミスやアルペジオの際は弦の弾き間違えに十分注意しましょう。

F# (2x432x) → G#m7 (4x444x) → B♭m7 (6x666x) → Bm7 (7x777x)
C#7 (x46464) → Ddim7 (x56464) → D#m7 (x68676)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

後半①

アルペジオの後のコード進行は下記の通りです。

一番最後のコードは E (x7999x) のフォームのまま小指で3弦10フレットを押さえます

CD音源を聴く限りC(3弦10フレットの音)がかなり強調されていましたので、単音やオクターブでCを弾く or 割り切って E (x7999x) を弾くといった代用でも全然違和感はないと思います。

B on C# (x4444x) → C# (x4666x) → D on E (x7777x) → E (x7999x) → Eaug (x 7 10 9 9 x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

後半②

引き続き、コード弾きとなります。

コードチェンジが非常に速いうえ、押弦が非常に難しいコード F# on B♭ (x1432x) が登場します。このコードについては B♭m (x13321) でもほぼ同じ構成音なので、代用してもほぼ違和感なく聞こえます。

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x) → G#m7 (4×444x) → G#m7-5 (4×443x) → F# (244322)
B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x)C#7 (x46464) → Ddim7 (x56464) → D#m7 (x68676)

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x) → G#m7 (4×444x) → G#m7-5 (4×443x) → F# (244322)
B on C# (x4444x) → C# (x4666x) → C (x3555x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

F# on B♭ (x1432x) を選んだ理由についての考察

超マニアックな話ですが、なぜ F# on B♭ (x1432x) という難しいコードを採用したのかに関する考察です。

スペースシャトル・ララバイは曲全体を通して明るく爽やかな印象ですので、なるべくメジャーコードを中心として進行を作りたいという前提があると考えます。

そのため、順当に行くとここは F# (244322) になるはずですが、そうするとルート音の流れが「B → F# → G# → B」となり若干不自然になります。

そこで、ルート音が徐々に加工していく滑らかさを残しつつメジャーコードの爽やかさも出したいということで、オンコードとすることで両方の性質を兼ね備えることで対応したのだと考えます。

<代用できそうなコード一覧>
代用できそうなコードをまとめました。個人的には B♭m (x13321) がおすすめです。

  • B♭m (x13321)
    → ほぼ同じだけど若干暗めな印象(比較的違和感なく代用可能)
  • B♭m7 (x13121)
    → セブンスコードなので、B♭m (x13321)よりもさらにビターな印象。代用には向かない。
  • F# (244322)
    → 明るくスッキリした印象を出せるが、ルート音の流れが若干不自然。
    (間違ってはないし、バンドで合わせる分にはベースがいるのでこれでも全然代用可能)

1番

Aメロ

Aメロは先ほどのイントロ後半②のコードと似た進行を演奏します。

コードチェンジがイントロと比較してゆっくりなのでまだ弾きやすい方かと思います。

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x) → G#m7 (4x444x) → F# (244322)
B♭7 (686766) → D#m7 (x68676) → G#m7-5 (4x443x) → C# (x4666x) → C (x3555x)

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x)Ddim7 (x56464) → D#m7 (x68676)

G#m7 (4x444x) → C# (x4666x) → B♭m (688666) → D#m7 (x68676)
G#m7-5 (4x443x) → E (022100) → F# (244322)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

Bメロ

Bメロのコード進行は下記の通りです。

前半はジャッジャッと刻むようにストロークします。

C# (x4666x) → Ddim (x5646x) → D#m7 (x68676) → Cm7-5 (x3434x)

G#m (466444) → B (x2444x) → B on C# (x4444x) → C# (x4666x)
D (x5777x) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

サビ

サビのコード進行は下記の通りです。

一部イントロと似た進行がありますが、サビではメジャーコードが中心です。

<前半>
F# (244322) → G#m (466444) → B♭m (688666) → Bm (799777)

C# (x4666x) → Ddim (x5646x)
D#m7 (x68676) → B♭ (688766) → F# (244322) → Cm7-5 (x3434x)

B (x2444x) → B♭m (688666) → D#m7 (x68676)
G#m (466444) → Badd9 (x24422) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

<後半>
F# (244322) → G#m (466444) → B♭m (688666) → Bm (799777)
C# (x4666x) → Ddim (x5646x)D#m7 (x68676) → E (x7999x)

B (x2444x) → Bm (x24432) → B♭m (x13321) → Am7 (5x555x)
G#m7 (4x444x) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

間奏:1番サビ後

サビの後はイントロ後半②とよりシンプルにしたような進行を演奏します。

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x) → G#m7 (4x444x) → F# (244322)
G#m (466444) → B♭m (688666)

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x)Ddim7 (x56464) → D#m7 (x68676)
B on C# (x4444x) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

2番

Aメロ

2番のAメロは最初がハイフレットのアルペジオに変更となっています。

また終盤のコードが変更されており、Key: A のモーダルインターチェンジが登場します。

(※アルペジオ) → C# (x4666x) → C (x3555x)

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x)Ddim7 (x56464) → D#m7 (x68676)
G#m (466444) → C# (x4666x) → B♭m (688666) → D#m7 (x68676)

G#m7-5 (4x443x) → E (022100) → F (133211) → G (355433)
Asus4 (x0223x) → A (x0222x) → A7 (x0565x) → Asus4 (x0223x)

※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

※モーダルインターチェンジ・ピカルディ終止について、詳しくは下記の動画をご参照ください。

Bメロ

2番のBメロは前半4小節がオクターブ奏法となります。

左右のフレット移動が非常に多いので、ポジションミスに注意しましょう。

(※オクターブ)

G#m (466444) → B (x2444x) → B on C# (x4444x) → C# (x4666x)
D (x5777x) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

サビ

1番と概ね同様です。

※詳細はTABをご参照ください。

間奏:2番サビ後

間奏では、イントロ後半②で登場した進行を3回繰り返します。

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x) → G#m7 (4×444x) → G#m7-5 (4×443x) → F# (244322)
B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x)C#7 (x46464) → Ddim7 (x56464) → D#m7 (x68676)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

3番

Bメロ

3番のBメロのコード進行はこれまでのBメロ後半と同様です。

なお、落ちサビ前に 2/4小節(2カウント分)追加されますので注意しましょう。

G#m (466444) → B (x2444x) → B on C# (x4444x) → C# (x4666x)
D (x5777x) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

落ちサビ

落ちサビはイントロのアルペジオとサビのコード進行を混ぜたような演奏をします。

F# (2x432x) → G#m7 (4x444x) → B♭m7 (6x666x) → Bm7 (7x777x)

C#7 (x46464) → Ddim7 (x56464)
D#m7 (x68676) → B♭ (688766) → F# (244322) → Cm7-5 (x3434x)

Badd9 (x24422) → B♭m7 (x13121) → D#m7 (x68676)
G#m7 (4x444x) → Cm7-5 (x3434x) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

ラスサビ

ラスサビのコード進行は下記の通りです。

前半はこれまでと同様ですが、後半は進行の繰り返しがあります。

<前半>
F# (244322) → G#m (466444) → B♭m (688666) → Bm (799777)

C# (x4666x) → Ddim (x5646x)
D#m7 (x68676) → B♭ (688766) → F# (244322) → Cm7-5 (x3434x)

B (x2444x) → B♭m (688666) → D#m7 (x68676)
G#m (466444) → Badd9 (x24422) → C# (x4666x)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

<後半>
F# (244322) → G#m (466444) → B♭m (688666) → Bm (799777)
C# (x4666x) → Ddim (x5646x)D#m7 (x68676) → E (x7999x)

B (x2444x) → Bm (x24432) → B♭m (x13321) → Am7 (5x555x)
G#m7 (4x444x) → C# (x4666x)

(※もう一度繰り返し)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

アウトロ

アウトロのコード進行は下記の通りです。

1番サビ後の間奏と同じ進行を繰り返し、最後だけ進行が若干異なります。

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x) → G#m7 (4x444x) → F# (244322)
G#m (466444) → B♭m (688666)

(※もう2回繰り返し)

B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x)Adim (5x454x)
B (x2444x) → F# on B♭ (x1432x)C#7 (x46464) → Ddim7 (x56464) → D#m7 (x68676)
※簡易TABは「6弦→1弦」の順番で記載。

※詳細はTABをご参照ください。

まとめ

スペースシャトル・ララバイの解説は以上となります。

ギターソロはないのですが、テンポが非常に速いうえ、難しいフォームのコードを素早くコードチェンジしたり、アルペジオを高速で弾いたりと難易度が非常に高いです。

テンポを遅くしてから練習して徐々にテンポを上げるなど工夫をしつつ、適宜代用して弾きやすくすることをおすすめします。

参考動画

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